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醍醐寺からのお知らせ

上醍醐准胝観音堂の焼失について

ご報告

平成二十年八月二十四日未明 上醍醐准胝観音堂が全焼しました。

痛恨の極み、筆舌に表わすことはできません。

 

当夜、上醍醐一帯は、風雨強く、雷注意報発令中であり、二十三日二十二時五十六分の雷鳴は、ことのほか大きく、落雷を思わせるもので、この時に上醍醐の火災 報知機は全滅しました。通常、火災報知機は異常を感知すると、自動的に消防署へ直結され、いち早く通報されます。通報を受けた署より寺務所へ確認通報があ るのですが、それを不可能にするほどの大きな力でありました。

 

上醍醐当直者は、携帯電話を使用し、まず一一九番通報をし、後 に醍醐寺寺務所に知らせました。直ちに有事発生の体制に入り、職務分担行動に移りました。すでに初期消火に従事していた上醍醐当直者と、登山した職員が合 流し消火に当たり、時を同じくして伏見消防署の消火活動も開始されました。一時三十分火勢は弱まり二時三十分鎮火の報告を受けました。四時には、有事対応 の手配を済ませ、壁瀬宥雅執行とともに登山、観音堂の全焼、山林への延焼と他の堂宇への類焼と国指定文化財の消失なきことを確認いたしました。八時より三 宝院白書院において記者会見を行い、知り得た情報すべてを公開いたしました。十時には消防、警察による現場検証が始まり、この検証には壁瀬執行はじめ四名 の職員が立ち会い、二十六日午前中まで続きました。二十六日正午、現場検証の報告を現地で受け、火災原因を確定するまで二、三週間を要する旨の報告があり ました。

 

二十七日十時より、一山総出仕のもと現地での法要を営み、報道関係への現地公開を行い、合わせて被災調査関係者のみ 登山を許可いたしました。従って、今日現在上醍醐への登山は禁止いたしております。これに伴い、上醍醐の一切の事務は、醍醐寺寺務所で行い、准胝観世音菩 薩へのご信仰については、下醍醐女人堂でお受けいたしております。特に西国十一番札所としてのご朱印、納経、納札の授受は、午前九時より午後五時まで女人 堂で行います。

 

「花山法皇一千年御忌記念ご開帳」につきましては、日時内容は決定どおり行い、ご開帳行事は上醍醐開山堂にご本尊を奉安し、厳修いたします。

 

醍醐寺は、一日も早いお堂の再建を願いつつも、来る平成二十一年十月十五・十六・十七日に厳修する「聖宝理源大師一千百年御遠忌大法要」を無魔成満し、再建に着手いたす所存でございます。

自然災害とはいえ、取り返しのつかない大事が起こりましたことご報告申し上げます。

 

平成二十年八月二十九日

總本山 醍醐寺

執行長 仲田順和

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